マダムの部屋
ちょっとちらかってるけど、気にしないでゆっくりしてって!
マダムの部屋-6-
「戸隠ご案内」
先日初めて戸隠奥社に行った。
スパイラルがある飯綱までは、取材を始めてからこれまで、夏冬問わずしょっちゅう出かけているが、戸隠まで足を伸ばしたのは、振り返ってみるとスキーに狂っていたほぼ6,7年前以来のことだ。でも、スキー場以外には行ったことほとんどなかった。戸隠と言えば「そば」だけど、アレルギーだから好んで食べないし…。
それはともかく、「奥社はいいよ」とかいう話題を近ごろよく聞いていたので、ぜひ行ってみたくなったのだ。
というわけで、出かけてみた。(昼間)
飯綱よりさらに涼しく、静かな奥社への道は、脇道に小川が流れ、小鳥のさえずりが常に聞こえてくる。茅葺き屋根に雑草が豪快に生えている「随神門」という赤い門をくぐると、荘厳な杉並木が迫ってくる。天に向かってすーっと一直線に伸びる杉の木は、圧巻だ。別世界というか、神秘的な場所だった。正直言って、びっくりした。こんな近くにこんな感動的な場所があるなんて・・・
生まれて初めてヨーロッパに行ったとき、フィレンツェの風景を見たときのような感激が体を走った。それを思うと、最近、外国にはよく行くようになったけど、こういう感覚ってなかった。灯台下暗し。
「頂点」の奥社までほぼ直線距離で2キロくらいだからお散歩にはもってこいの距離なのも好き。
毎日のようにあまりにも暑いから、一日のリズムをつかむために、数日後の朝、五時ごろに起きて、また奥社に行った。
ちょうど神主さんが朝のおつとめをされていた。
「ここは何の神様なのですか」(私)
「日本の神社はほとんどが農の神様なんですよ。ここもそう。稲作文化だった弥生時代から各地に豊作を祈るための神社ができたんです。そのうち、戦国時代になると、勝負の神様とか、菅原道真の学問の神様なんかもできたんですよ。ここ(奥社)は、結構県内の遠いところからも足を運ぶ人がいたようですね」(神)
ちなみに、戸隠は宝光社、中社があるが、交通手段が発達していない時代に、奥社まで行くことが大変なために、人里に、すぐお祈りできるような神社を作ったんだってさ。
知らなかった。受験して、歴史なんかも習ったクセに、なんだか、あまりに無知な自分が恥ずかしくなってしまった。
皆さん知ってましたか???もしかして常識???
くせになって、今、奥社だけでなく、鏡池、中社などにも足を運んでいる。ひとりで歩くのがお勧め。銀閣寺の哲学の道さながら。
ちょっと山道に入ると、「熊に注意してください」という立て看板が結構たくさんかかっているし、実際、会社の人が「走っていたら熊に遭った」とか言っているのは、ちょっと気になっているが、ゆくゆく全部制覇してみたい。
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